精神障害者の就職活動はどんな方法が良い?メリット・デメリットは?


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うつ病・統合失調症・双極性障がいなどの精神障がいを患った方は、就職や転職に対して多くの不安があると思います。どうやって就職・転職をすれば良いかわからないと悩む方や就活を始めてみたものの中々就職が決まらなかったり、本当に今のままでいいのだろうかと悩んでいる方は多くいると思います。

実は精神障がい者のための就職支援サービスは多くあります。自分に合ったサービスを探すことはとても大事なことです。そこで、そんな方達のために精神障がい者の就職・転職方法について一つ一つご紹介していこうと思います。

目次

1.ハローワーク

 利用の流れ

 就職活動と言ったらハローワーク、それくらい有名なハローワークですが、利用するには住んでいる地域のハローワークで登録をする必要があります。登録をすることで詳細な求人検索が可能になったり、紹介状を発行してもらえたりします。ハローワークにいったら「求職者登録をしたい」と受付の職員に伝えましょう。精神障がいの方は専門窓口があるのでそちらで伝えましょう。

また、精神障がいの方がハローワークを利用する際は、障がい者手帳と主治医の意見書が必要になります。もちろん、一般求人を探す場合は必要ありません。障がい者求人を探したい場合は、忘れないようにしましょう。

登録後は、障がい者専門の窓口で自分に合う求人について相談したり、求人検索から自分の気に入った求人票を探したりできます。

 主治医の意見書とは?

 精神障がいの方がハローワークを利用する際に必要となる主治医の意見書ですが、これは週20時間以上働くことができるかどうかを確認するための書類として必要です。意見書がない方はまだ働くには難しいと判断されるため、登録ができません。意見書はハローワークで専用の用紙がもらえるので、掛かり付けの病院で書いてもらってください。

障がい者求人の検索

 求人検索は専用のパソコンで行います。受付で番号札をもらってからその番号の席にいきます。パソコンはタッチパネル式になっています。そこで、一般求人or障がい者求人、職種、給与などを選択し、自分に合った求人を探し出します。

パソコンと聞いて難しそうって思う人もいるかもしれませんが、指示通りにタッチをしていけば問題なく利用できます。それでもわからない場合は職員に聞きましょう!優しく教えてくれるはずです。

気に入った求人を見つけたら、印刷ボタンをタッチして求人票を印刷します。その求人票をハローワークの受付の職員に提出することで応募ができます。ただし、いきなり応募というわけではなく、その前にハローワークの職員がカウンセリングをしてくれます。そこで気になっていることを遠慮せずに聞きまくりましょう。カウンセリングを通して納得をしたら応募しましょう。

メリット

 ハローワークを利用するにあたってのメリットは、比較的競争率が低い求人情報が多いことです。ハローワークは求人掲載費が無料なので多くの中小企業が求人を出しています。条件はあまり良くはないかもしれませんが、採用率が高いので早く就職を決めたい人に向いています。

また、精神障がいの方は専用窓口があるので、就職活動について相談できることもメリットの一つです。

デメリット

デメリットは、やはり待遇の良い求人情報があまりないことです。中には良いものもありますが、中々探し出すには難しいでしょう。また、ハローワークは利用者が多いので一人ひとりに割く時間が少ないです。ただ、上手く利用すればデメリットではなくなることもあるので、利用する事を薦めます。

2.就職サイト

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就職サイトとは

就職サイトとは会員登録をし、WEBから求人を探して、そのまま直接応募ができるサイトのことです。気軽に就職活動が始められるので利用者は多いです。障がい者専用の就職サイトも多くあります。中には、フォーラムを開いてるところもあり、直接採用者に会って話をすることもできるのでチャンスが広がります。

障がい者専用の就職サイトは障がい者求人専門なので、障がい者手帳が必要になります。申請中の方や申請予定のある方でも利用が可能のところもあるみたいです。

障がい者求人の検索

検索はインターネットが繋がる環境であれば、PC、スマートフォンなどでどこでも利用可能です。業種、職種、勤務地など細かく検索ができます。障がい者採用で入社した先輩社員のメッセージも掲載しているサイトもあるので就職活動の参考になります。

メリット

一番大きなメリットは、気軽に利用ができることです。インターネットさえ繋がれば利用できるので一人で始めたい人にもおすすめです。また、規模の大きい企業の求人が多いことも特徴の一つです。ハローワークと違い、求人を掲載するのにお金が掛かるため、中小企業よりも大きな企業が目立ちます。

デメリット

気軽に利用ができるということは、競争率も高くなります。大きい企業に入社したいと思う方も多くなるため採用確率はハローワークと比べると低くなるかもしれません。

3.人材紹介サービス

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人材紹介サービスとは

人材紹介サービスは、自分に合った良い求人を企業側が探して、紹介をしてくれるサービスです。カウンセリングもしてくれるので相談をしたい、自分に合った求人がわからない、そんな悩みを持ってる方におすすめです。

障がい者専門の人材紹介会社もあります。もちろん、障がい者手帳は必要になってくるため、準備は忘れないようにしましょう。

メリット

登録をすれば、担当者が求人を探してくれるので自分で探す手間が省けます。また、担当者がついて、悩みを親身になって聞いてくれるので心強いです。求人先の雰囲気なども聞くことができます。

また、面接の対策もしてくれるので就職活動に不安がある方も安心して取り組むことができます。

デメリット

優秀でスキル等がない限り、内定をもらうのが困難です。なぜならば、採用側の事情を考えるとわかります。人材紹介サービスは企業を紹介をする代わりに手数料を企業側から受け取っています。ですので、例えば同じ企業で一般応募から応募をした人と人材紹介サービスから応募をした人とでは、一般応募の人の方が手数料が掛からない分、有利です。誰にも負けない何かがあり、自信のある方はメリットが多いサービスなのでおすすめです。

4.就労支援施設 

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就労支援施設とは

就労支援施設とは、所謂トレーニングセンターです。就職活動をするにあたって必要なビジネスマナーやパソコンのスキルなどの習得、就職活動の相談、サポート、そして体験実習を通して徐々に働ける環境へシフトしていくための訓練ができます。

精神障がいがあって就職はしたいけどまだ働く自信がない、体力的にまだ不安がある、そういった悩みを持つ方におすすめです。就職の流れは一人ひとり方法は様々で、利用者それぞれに合った就職活動方法を一緒になって考えてくれるので安心して就職活動に取り組むことができます。

就労支援施設では、障がいを持ってる方であれば利用できるので、障がいをもっているけど一般採用を目指したいという方でも問題ありません。ですので、障がい者手帳は必須ではないです。

就労移行支援事業所Job庵について

当サイトの系列であるJob庵は、精神障がい者を対象とした就労移行支援施設です。精神科医療機関と提携しているため、自身の状態を調整しながら通えるので安心してご利用できます。

プログラムは、ビジネスマナー、抑揚トレーニング、体力作り、パソコンスキル向上(希望者のみ)など幅広いことを行っています。また、3分クッキングなど楽しみながらコミュニケーション能力を高めるプログラムもあります。

企業体験実習では、提携病院の清掃、事務業務、協力企業での軽作業などを行ってるので徐々に仕事ができる状態へ慣らしていけます。

Job庵について、詳しくは下記サイトを御覧ください。

http://www.allin1.co.jp/service/jobone/

メリット

精神障がいを持つ方は、いきなり社会に復帰すると身体が持たないこともあって中々仕事が続かないことがあります。そういった方は、徐々に仕事ができる状態へリハビリする必要があります。就労支援施設は、決められた時間に決められた事をしなければならないので、仕事への抵抗がなくなります。

働くのに自信がない方や一人で就職活動をはじめるのに不安がある方におすすめです。また、就労移行支援施設は同じ状況の方が多く通われているので、就職活動の刺激になります。

デメリット

就労支援施設に通うことはリハビリにはなりますが、その分身体への負担がかかります。また、就労支援施設に通えば就職が決まるというわけではないので、すぐに就職をしたいという方には向いていないと言えます。

5.行政の就労支援施設

行政の就労支援施設とは

就労支援施設は行政で行っているところもあります。行政の就労支援施設には、ジョブコーチという就労支援専門の職員が在籍していて、基本的な内容は民間の就労支援施設と同様です。

民間とどちらが良いか、という質問をよく伺いますがこれは好みによるとしか言えません。見学をしてみて、自分に合っている方を選ぶことをおすすめします。

例として、東京都でしたら「東京障害者職業センター」があります。

https://www.jeed.or.jp/location/chiiki/tokyo/13_tokyo_service1.html

この施設でも、民間の就労支援施設と同様にビジネスマナーや面接練習などのスキル向上が目的の職業準備支援、職場復帰へのリワーク支援、そして障がい者、事業主双方に対するジョブコーチ支援など多くのサービスがあります。詳しくは上記サイトを見てみてください。

メリット

メリットは民間の就労支援施設と同様です。施設毎に細かい内容は異なるので気になった施設があったら、調べたり、聞いてみたりしてみましょう。体験利用もできるところは多いので活用してみても良いかもしれません。

デメリット

デメリットも民間の就労支援施設と同様です。

 

6.その他の支援サービスの紹介 

合同登録説明会

基本的には、人材紹介サービスと同じで企業を紹介してくれるサービスです。一つ違うのが登録説明会に参加をしなければいけないことです。登録説明会とは、登録をする前に障がい者雇用の現状や自己分析などの説明を受けて、働くことへの意識を高めることを一つの目的としています。

就職活動において、モチベーションを上げることは重要です。こういった場への参加は積極的にすることをおすすめします。

まとめ

ざっくりとですが精神障がい者が就職活動で利用できるサービスについてまとめました。いかがでしょうか。就職活動は誰でも不安があって当然です。ストレスもたまります。ただ、そんな就職活動も自分に合った方法を見つければ、負担を減らすことができます。ですので、中々就職できない、しんどいなど悩んでいる方は一呼吸おいて、就職活動の方法について見つめ直してみるのも良いかもしれません。


就労移行支援事業所Job庵をご紹介

精神疾患・発達障害をお持ちで就職で悩んでいる方は就労移行支援の利用をおすすめします。
就労移行支援事業所Job庵では、就職活動でお悩みの方のご相談をお引き受けしております。
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